スタッフブログ

2019年3月25日スタッフブログ:ISO14001が注目されるワケ1 ~SDGsとの関係から

こんにちは!今回は、SDGsについてのブログになります。企業の経済活動を考える上で、とても大切なテーマです。是非、皆さんもお考え下さい。

1.環境は,全世界での関心事

近年の日本では,極端な夏場の高温,局所豪雨,冬場の豪雪の他,季節にそぐわない高温・低温など,「異常」と呼ばれるような現象が各地で起きています。実はこれらの異常気象は,日本だけで起きているわけではありません。世界中で起きている現象です。
そしてその原因は,人が社会活動を行う中で,地球環境に対して悪影響を与えた結果ではないか,と考えられています。
地球で起きている環境問題には,世界各地で見られる異常気象の他,オゾン層破壊,温暖化,気温上昇,海面上昇,エルニーニョ現象,竜巻・台風の頻発など,地球規模で起きているものの他,人間活動が直接影響を与えているものとして考えられる酸性雨,PM2.5などのスモッグ,水質汚染,赤潮,サンゴの白化現象,森林破壊,砂漠化,干ばつなどが上げられます。

2.注目を集めるSDGs

(1)SDGsとは?

「<より豊かになりたい>との思いは,誰にでも共通するもの。しかし,それまでのような人間本位の開発をしていては,<かけがえのない地球>が破壊されてしまう・・・。」
このような問題意識は,実は既に1970年代からあったものでしたが,「では,どうするのか?」という課題解決に向けては,国際的な合意がなかなか取れない状況にありました。そのような中で,2015年の国連サミットでようやく世界の共通の目標とされ,採択されたのが,「持続可能な開発=Sustainable Development Goals=SDGs(エス・ディージーズ)」です。SDGsは,国連加盟193カ国が2016年~2030面までの15年間で達成する目標=Goalsとなっています。

(2)SDGsの17の目標

 SDGsでは,以下の17の大きな目標,つまり国際的に取り組むべきテーマが掲げられています。

①貧困をなくそう
②飢餓をゼロに
③すべての人に健康と福祉を
④質の高い教育をみんなに
⑤ジェンダー平等を実現しよう
⑥安全な水とトイレを世界中に
⑦エネルギーをみんなに,そしてクリーンに
⑧働きがいも経済成長も
⑨産業と技術革新の基盤をつくろう
⑩人や国の不平等をなくそう
⑪住み続けられるまちづくりを
⑫つくる責任,つかう責任
⑬気候変動に具体的な対策を
⑭海の豊かさを守ろう
⑮陸の豊かさも守ろう
⑯平和と公正をすべての人に
⑰パートナーシップで目標を達成しよう

17の目標をざっと眺め見るだけでも,「持続可能な開発」と呼ばれる中に,多くの環境配慮の視点が持ち込まれていることがわかるのではないでしょうか。
なお,SDGsはこの17の目標の配下に,その目標を達成するためのより具体的なターゲットが169設定されています。
たとえば,⑦の配下に,「2030年までに,安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する」「2030年までに,世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる」など,5つのターゲットが設定されている,といった具合です。

(3)SDGs推進のしくみとしての特徴 ~ 国が国際的に評価される

 SDGsは,国際的な合意事項,つまり,国としての国際社会に対する「公約」です。しかし,国際公約であっても守らない,具体的な取り組みを進めないようなものが,これまでは散見されました。
そのような反省も手伝ってか,SDGsでは,その推進上の大きな特徴として,数値目標を定期的にモニタリングしていくしくみが導入されています。つまり,お約束としてやらなければならないこと,が明確に位置づけられているだけでなく,その進捗・達成状況を,毎年各国自体が報告をする必要があるのです。
 このようなモニタリングのしくみがあることが,その国を評価する指標として大きな役割を果たしていると言え,実際その結果は,このような形で,国際的にウォッチされています。

3.「環境への取り組み状況」が,企業評価に影響を与えるという事実

(1)その国への国際的な評価=その国に住む人や,その国で活動する企業など組織への評価

国がその目標を達成するには,国を構成する人や組織が,その目標達成に貢献する必要があります。国はあくまでそれをリードする役割であって,国がその目標を達成できるかどうかは,その国で活動する人や企業体などの組織がどれだけ目標達成に貢献できるかに依存することになります。
逆に言えば,仮にその国が目標達成できないとしたら,その原因は,その国の政治・リーディングの問題だけでなく,国民や企業体などの組織の問題として,国際的に評価されることになるわけです。

(2)ISO14001が注目されるワケ ~自分たち組織・企業のブランドを証明する

このように考えてくると,ISO14001が注目を集める理由の1つが明確になってきます。
ISO14001は,「組織が,環境への取り組みをマネジメントするしくみをつくり,そのマネジメントのしくみをまわせるか,まわしているか」を,国際的な基準で評価,認証する制度です。つまり,ISO14001の認証取得ができている,ということは,「その組織は,国際的な課題となっている環境問題の解決に向け,そして,SDGsの達成に向け,積極的に貢献している」と公的に証明することができる,ということになるわけです。まさに,組織・企業ブランドの証明であり,その取り組みへの証拠です。それは,推進役である国に対する証明であり,国際社会の目に対する証明にもなるからです。もちろん,ISO14001の認証取得ができていなくても,SDGsへの貢献は可能でしょう。ただ,それを証明するのは非常に難しいことですし,また,その説明は,一々行わざるを得なくなってしまい,その手間やコストがかかる割に,組織・企業ブランドを証明する効果が得にくい面があります。
つまり,「<ISO14001の認証取得している>という説明一発で,SDGsへの貢献を証明できる」というメリットは,非常に大きなものだ,と考えられるのです。
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